2016年1月10日日曜日

2016年1月12日~1月15日の日経平均予想

日経平均一目均衡表(日足)2016年1月8日
先週の日経平均は大幅に反落。中国人民元の切り下げ、サウジアラビアとイランの外交断絶、上海市場のサーキットブレーカー騒ぎ、北朝鮮の核実験など悪材料が重なり大幅安となった。大発会からの5連敗は戦後に取り引きが再開されてから初めての出来事。日経平均は週ベースで-1,335.75円の下落。

今週の株式市場は下値模索の展開か。週末の米雇用統計は市場予想を大幅に上回ったが、一瞬好感されたものの頼みの米国株はジリ貧となった。今の相場は景気回復を狙う中国当局の緩やかな元安誘導→資本流失の加速→中国企業のドル建て債務の返済不能リスク→ヘッジファンドによるオフショア市場での元売り→中国当局の矛盾する元買い介入というスパイラルになっており、アメリカの強い経済指標は元の切り下げ圧力につながるので素直に好感されない。まずは昨年8月のチャイナ・ショック時のように、人民元の基準値が下げ止まり安定するかが最大の注目材料となる。日経平均は週足の一目均衡表雲下限近辺で踏みとどまっているが、CMEの清算値は17,280円まで下げており、月曜日に中国市場が再び動揺し、欧米株も続落するようだと火曜日には17,000円割れも意識される。ただ、中国当局が市場介入を繰り返しているので杞憂に終わる可能性もある。

為替の117円台も完全に想定外で、東証1部製造業の想定為替レートは119円40銭であることから、この水準で定着すると多くの企業で為替差損が発生し、来期の減益予想も現実味を帯びてくる。トヨタのように115円に設定している企業もあるが、キヤノンのように121円と高めに設定している企業もあるので決算発表に向け個別に注意が必要となる。

日経平均の下値メドとしては、現状のCMEから判断すると9月29日の安値16,901円が意識されるが、17,000円~16,000円は価格帯別出来高の真空地帯であり、オーバーシュートしやすい水準といえる。もっとも各種オシレーターは既に売られ過ぎを示唆しており、何かきかけがあれば買い戻しも入りやすい。また、春闘を間近に控え、政府・日銀にとってこれ以上の円高株安のスパイラルは容認できないことから、要人からの口先介入も出てくるだろう。

日経平均の上値抵抗としては、週足雲下限17,741円、心理的節目18,000円、日足雲下限18,457円、週足基準線18,924円。下値サポートとしては、月足基準線17,419円、9月29日の安値16,901円、125日線形回帰トレンド-2σ16,709円など。

東証1部全銘柄 予想PER15.66倍 PBR1.22倍 予想配当利回り1.71%

今週の予想レンジ:16,750円~18,250円

更新日 2016年1月9日 株・個人投資家の喫茶店