先週の株式市場は、円高進行が好決算を相殺する形で方向感のない展開となった。日経平均は週ベースでは104円の上昇。商いは相変わらず薄かったが、今となってはこれが普通の状態。従ってCTAなどの先物売買でファンダメンタルズと乖離して意味不明に振らされるケースが目立ってきている。
今週の株式市場は、商いは更に細り上値の重い展開が継続しそうだ。週末の米国株は、雇用統計後の下げ渋りでFOMCでの追加金融緩和を既に織り込んでしまったと思われる。今週のFOMCで何もなければ米株は急落、金融緩和をやれば円高が加速する懸念があり、どちらに転んでも日本株にとっては良い話とはならない。日本は政府と日銀が経済政策に関してまったくの無策。仮に日銀が後追いのトゥーリトル・トゥーレイトで動いても、この円高トレンドを変えるのは当面難しいと思われる。流れを変えるためには、為替介入と合わせ、国債や株を買い取る量的緩和の実施が必要。
日経平均の上値抵抗としては、7/14の戻り高値9,807円、75日移動平均9,905円など。下値サポートは、心理的節目と同時に各種テクニカル指標が交差する9,500円、7月22日安値9,176円。予想レンジは3週連続の据え置きとするが、下ブレに対する警戒が必要。
今週の予想レンジ:9,200円~9,800円
相場格言
更新日 2010年8月8日 株・個人投資家の喫茶店