先週の株式市場は、不安定な商品相場やギリシャ問題がくすぶる中、海外市場は方向感がでず、日経平均も小動きに終始した。週ベースでは41.69円安。
今週の株式市場は、基本レンジ内の動きだが下振れも警戒。国内は企業決算が一巡し手掛かりに乏しく、海外市場の動向に振らされ易くなる。9,500円レベルでは、日銀のEFT買いに支えられてきたが、それも海外市場が堅調相場を続けてきたところに負う部分が大きい。海外市場が調整に入ると、外国人のリスク許容度の低下から日本株も売られやすくなる。またここにきてマーケットでは国内の政治リスクが再度意識され始めている。東電への賠償支援の枠組みが先送りされるようだと、銀行や他の電力株への影響のみならず、市場全体の心理も冷やしかねない。ポジティブな材料としては、サプライチェーンの回復が前倒しで進んでいることと、20日時点の東証1部のPBR(株価純資産倍率)が1.02%と低水準なこと。
日経平均の上値抵抗としては、日足基準線9,711円、SQ値の9,758円、200日移動平均9,829円。下値サポートは、日足雲下限と心理的節目の9,500円レベル。3月29日安値9,317円など。
今週の予想レンジ:9,300円~9,800円
更新日 2011年5月22日 株・個人投資家の喫茶店