先週の株式市場は、前半は欧米市場が落ち着いていたこともあり底堅く推移したが、週末にかけ欧州発の世界連鎖株安に巻き込まれ続落。日経平均は週ベースで244.48の下落となった。
今週の株式市場は、ボラタイルな展開が継続。いったん落ち着いたかに見えたマーケットだが、欧州当局の危機感の欠如などから、債務問題が欧州銀行の信用不安に広がりを見せ始めている。株式市場は、各国の政策対応を催促するような相場になっているが、どうせ有効な手立ては打ち出せないだろうと云うことがマーケットで支配的になっており、まさに八方塞がりの状態。
米国では今週26日のバーナンキ講演が注目され、一部では追加緩和期待が高まっているが、インフレ気味の現状では、劇薬QE3の実施は不可能であろう。ただ、直近4週間で米株式市場の時価総額は約207兆円も減少しており、逆資産効果の悪影響を考慮すれば、QE2.5程度のものが出てくる可能性は否定できない。日本株に関しては、世界的なリスク回避の流れには抗うことはできないが、どの角度から見ても割安圏に来ているのは間違いない。
日経平均の上値抵抗としては、日足転換線8,904円、心理的節目の9,000円、日足基準線9,402円など。下値サポートとしは、8月9日安値8,656円、3月15日終値8,605円・ザラ場安値8,227円など。
8月19日の東証一部:株価収益率(PER)13.43倍、 株価純資産倍率(PBR)0.94倍
今週の予想レンジ:8,300円~9,200円
更新日 2011年8月21日 株・個人投資家の喫茶店