先週の株式市場は、比較的好調な米企業決算を好感し上昇して始まったが、欧州首脳会議を控えて次第に様子見ムードが強まった。売買代金は連日今年最低を記録するなど、市場エネルギーの低下は深刻である。日経平均は週ベースで67.07円の下落。
今週の株式市場は、膠着状態が継続か。週末の欧米株は、欧州債務危機の解決策をめぐる楽観論などから大幅高になったが、ドル円が史上最高値を更新したこともあり、CME225の上げ幅は65円と限定的となっている。26日の欧州首脳会議までは動きようがなく、週前半は東電・オリンパスと云ったところに商いが集中しそうである。
戻りが鈍い日本株に、今週は為替問題も重しとしてのしかかる。しかし、政府が円高対策を閣議決定した日に最高値を更新するというのは、何おかいわんやである。日銀は金融緩和を渋り、政府は増税一直線では、国際的に見れば円高誘導をやっているとしか思えないと言ったところ。薄商いに関しては、これは日本株に限った話ではなく、リスクオンでもリスクオフでもない状況から世界的な傾向となっている。価格に信頼性がなく、ちょっとした材料でも乱高下しやすくなっており、トリッキーな動きには注意したい。欧州問題が今週どのような進展をみせるか注目が集まる。
日経平均の上値抵抗としては、SQ値8,799円、日足雲下限8,822円、心理的節目9,000円、75日移動平均線9,120円など。下値サポートとしは、日足基準線8,627円心理的節目の8,500円、
10月5日安値8,343円など。
10月21日の東証一部:株価収益率(PER)13.51倍、 株価純資産倍率(PBR)0.93倍
今週の予想レンジ:8,500円~9,000円
更新日 2011年10月23日 株・個人投資家の喫茶店