先週の日経平均は続落。正月休み中の海外市場が冴えなかったことから、大発会は売り先行で始まりとなった。その後もギリシャの政局混迷や原油先物価格の下落から米国株が売られ、先物ナイトセッションでは16,550円まで急落するなど波乱含みの幕開けとなった。週末にかけ欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和期待から欧米株が持ち直したことで日経平均も17,000円台を回復したが、前半の下落が響き日経平均は週ベースで253.04円下落した。
今週の株式市場は上値の重い展開か。ギリシャ問題はセーフティネットの拡充により、前回のような大規模な金融不安に発展する可能性は低下しているが、引き続き相場の重しとなる。また、フランスでのテロが広がりを見せるのかも注意を要する。原油安に関しては、先進国ではプラスメリットばかり強調されていたが、先週テキサス州でシェール開発を手掛けるWBHエナジーが経営破綻した。原油が50ドル以下で推移するようだとアメリカでは今後も中小のシェール企業の破綻が相次ぐ可能性が高く、多額の資金がつぎ込まれている事業だけに信用不安への発展が懸念される。
米国では今週から主要企業の決算が本格化する。好業績が期待できる一方で株価は高値圏にあるだけに持ち高調整の売りも出やすい。日経平均は下値では日銀のETF買いや公的資金の買いが見込まれることから、大崩れはなさそだが、日足雲上限は日々切り上がっており、このまま雲に突入すると当面不安定な動きを余儀なくされそうだ。
日経平均の上値抵抗としては、日足基準線17,352円、25日移動平均線17,453円、心理的節目の17,500円。下値サポートとしては、心理的節目の17,000円、日足雲上限16,866円、12月17日安値16,673円、QE2前の高値16,374円など。
東証1部全銘柄 予想PER16.64倍 PBR1.38倍 予想配当利回り1.55%
今週の予想レンジ:16,500円~17,400円
更新日 2015年1月11日 株・個人投資家の喫茶店