先週の日経平均は大幅に続伸。週初は産油国会合で増産凍結で合意に至らなかったことや、ルー財務長官が為替市場は秩序的という発言をしたことで円高になり大幅安の始まりとなった。しかし翌日にはクウェートの石油労働者によるストライキを材料に原油が再び40ドル台を回復し、CTAのアルゴリズムによる断続的な先物1枚買いなども相場を押し上げた。週後半になると日銀の追加緩和期待から円買い・株売りのアンワインドに拍車がかかり連日の大幅高となる。日経平均は週ベースで724.46円の上昇。
今週の株式市場は引き続きボラタイルな展開か。皮肉にも熊本地震が拡大した影響から、消費増税の先送り、日銀の追加緩和、更に夏の衆参同日選挙回避で憲法改正より経済政策に注力するとの思惑から、買い戻しや買い仕掛けが入り大幅高となっている。27~28日の日銀の金融政策決定会合では、ETFの増額はほぼ織り込まれており、先週末に話が出た金融機関向けの貸出金利をマイナスにする措置が入るかどうかも注目される。東証1部の予想PERは16.58倍まで上昇していることから、もし現状維持で梯子を外されると一時的に失望売りを浴びることになりそうだ。ただ、2月とは真逆のモメンタム相場になっているので、その場合も政策期待などをネタに再び勢いを取り戻す可能性もある。仮にドル円が115円台まで戻っても18,000円は正当化出来る水準ではないが、今はヘッジファンドの買い戻し、買い仕掛けが市場を席巻しており、ファンダメンタルズなど論じても、マヌケな解説になるだけで何の意味もない。目先は2月1日の高値17,905円、月足転換線17,906円を超えられるか。
日経平均の上値抵抗としては、2月1日高値17,905円、月足転換線17,906円、心理的節目18,000円、200日移動平均線18,291円、週足雲下限18,489円。下値サポートとしては、週足基準線17,43円、月足基準線17,419円、心理的節目17,000円、日足雲上限16908円、日足基準線16,522円な
ど。
東証1部全銘柄 予想PER16.58倍 PBR1.19倍 予想配当利回り1.78%
今週の予想レンジ:17,000円~18,300円