先週の株式市場は、欧州債務問題によるリスクオフ相場が継続した。週末にはドイツの2年債利回りが一時マイナスになるなど、マーケットは異常な事態に陥っている。日経平均は9週連続の下落となり、値幅にして-1,643円、下げ率は-16.2%になっている。
今週の株式市場は、下値模索が継続か。週末の米雇用統計は、非農業部門就業者数が、予想されていた15万5000人増を大きく下回る6万9000人増にとどまり、ネガティブサプライズとなった。これを受け、ユーロ/円が95円、ドル/円が77円台に入ったが、介入の噂もありひとまず雇用統計前の水準まで戻して終わっている。NYダウの年初来安値を更新を受け、CMEの清算値は8,255円と大幅安で終わっており、週明けは8,250円の攻防から始まりそうだ。欧州債務問題は解決の糸口さえ見出せず、リスクオフで更に円高が進むようだと、昨年11月25日安値8,135円もサポートとはならないだろう。ただ、東証一部の純資産倍率(PBR)は0.87倍まで低下しており、バリュエーションを無視した売られ方になっているのはチャンスでもある。
今週の日経平均の上値抵抗としては、心理的節目の8,500円、日足転換線8,581円、週足雲下限8,908円、200日移動平均線8,966円など。下値サポートとしては、心理的節目の8,250円、昨年11月25日安値8,135円、心理的節目の8,000円など。
今週の予想レンジ:8,000円~8,600円
更新日 2012年6月3日 株・個人投資家の喫茶店