先週の日経平均は続落。2週間前は離脱を織り込みに行ったが、先週は一転して残留を折り込みに行く展開となり、前日には殆ど残留決定という雰囲気となる。これは少々危険かなと思って見ていましたが、直前の出口調査でも残留が優勢だったので、日経平均は先週末から24日金曜日の高値まで789円の戻りを見せていた。その後まさかの離脱決定となり、TOPIX・日経平均とも一時サーキット・ブレーカーが発動する暴落となった。金曜日は歴代9位の下落率となったが、週ベース見れば647.64円の下落で想定内の動き。
今週の株式市場はボラタイルな展開か。自分も含め、なんだかんだ言っても最後は残留になると高を括っていた人が多いので、今後どういう影響が出てくるのかは、ヘッジファンド、国内機関投資家、個人投資家も手探りの状態だろう。どのEU加盟国も移民や格差問題、EUへの不満層を抱えており、今後イギリスのEU離脱が周辺国のナショナリズムを高めるのは間違いのないところだろう。また、イギリスが抜けることで財政規律を重視するドイツの発言力が一層強くなることは必至で、南欧諸国との軋轢やECBの金融政策なども影響を受けるかもしれない。勿論、これらのリスクがすぐに顕在化するわけではないので、目先は各国の政策対応などから買い戻しがやや優勢になると思われる。ただ、暫らくは余震に警戒。目先の下値メドは14,500円。14,500円は日経平均PBR1倍水準であると同時に、2011年11月25日のザラ場安値8,136円から2015年の6月26日のザラ場高値20,953円の1/2押しが14,544円なので、それとも合致する。
日経平均の上値抵抗としては、心理的節目15,000円、心理的節目15,500円、日足転換線15,626円、日足基準線16,058円。下値サポートとしては、6月24日安値14,864円、PBR1倍水準14,500円など。
東証1部全銘柄 予想PER13.50倍 PBR1.04倍 予想配当利回り2.06%
今週の予想レンジ:14,500円~15,750円
更新日 2016年6月26日 株・個人投資家の喫茶店